更新日 2003.06.30




脚本・監督 手塚 眞
主演 浅野忠信
甲田益也子 草刈正雄 橋本麗香


「白痴」解説

戦後に無頼派と呼ばれ一斉を風靡した小説家、坂口安吾の代表作『白痴』を手塚眞が 10年の歳月をかけて映画化。大胆に脚色されたストーリーは文芸映画の常識を枠をえ、日本映画としても 異色の作品として海外からも評価された。
未来とも過去とも見える架空の“戦時中の日本”を舞台に、封建的なメディアの世界と白痴の女サヨの間で 翻弄されゆく青年伊沢の孤独な姿が、イマジネーション溢れる映像美で描かれてゆく。ヴィジュアリストを 名乗る手塚眞の本領を発揮した、代表作にして本質的なデビュー作である。
浅野忠信を主演に迎え、モデルの甲田益也子がタイトル・ロールのサヨを好演。草刈正雄がこれまでにない 難役に挑戦している他、新人の橋本麗香が大役に挑んでいる。他に藤村俊二、江波杏子、岡田眞澄、原田芳 雄、小野みゆき、松岡俊介、あんじ等、豪華キャストが出演。CGを駆使した映像、新潟に作られた巨大な 街のオープンセットを爆破炎上させるなど、従来の日本映画のスケールもイメージも超えてしまった話題作。 ベネチア国際映画祭、釜山映画祭他、国際的な映画祭に多数招待され、フランスでは劇場公開された。映画 作家として手塚眞の名前を国際的にした作品。
1999年ベネチア映画祭デジタル・アワード受賞。カメリマージュ映画祭祭シルバー・フロッグ賞。レイ ク・アローヘッド映画祭ベストフィルム賞。


製作:株式会社手塚プロダクション
映画「白痴」製作実行委員会


(C)Hakuchi Projects 1998